女装をする際、私が特に心血を注ぐのは三箇所。バストの膨らみ、ウエストのくびれ、そして大きなお尻。どれも本来、男の体には備わっていない禁断の曲線だ。最初はただ服を纏うだけで満足していたのに、いつしか細部に執着し、少しでも本物に近づこうと足掻くようになる。その飽くなき向上心は、我ながら見事と言うべものがある。だが、骨格という名の壁には限界がある。そこを何とか突破しようと無理を重ねると、その姿はどこか滑稽になっていく。そのことに気づかぬまま、ひたすら理想を追い求める自分の姿を、健気ではあるが哀れであり、そして何より気の毒と思うのです。