今のこの状況にタイトルをつけるなら、囚われの女装子。我ながら実に陳腐なネーミングだと思う。この薄暗い地下室に連れてこられてから、一体どれほどの時間が過ぎたのだろう。時間の感覚などとうに失われてしまった。これから待ち受けている運命は、薄々どころか確信に近いほど想像がついている。けれど、元来の呑気な性質のせいか、あるいは極限状態ゆえの麻痺か、私はまだ、こんな軽口を叩けるほどの心の余裕を持ち合わせているようだ。